
衆議院総選挙が終わりました。
今回の結果によって生じるであろう動きに関してはこれから注視していきたいと思っています。
さて。
以前もこの内容を書いたことがあるのですが、やっぱりどうしても気になる事象は「選挙運動期間中でも、これほど激しい"妨害活動"にも見えるこうした行為が今後も許され続けるの?」という問題なのです。
例えばですね・・・今回"大阪5区"に立候補したS氏の街頭演説会場で起こったヤバい動画が話題になっていますが、これ見た人います?
S氏は女性だし、あの勢いで大きな男にイミフな圧を掛けられたらメチャ怖かったと思うんです
あ、私が特にS氏や彼女が所属している政党を応援しているわけではないので、そこはよろしく願います。
でもですね、これらの動画がフェイクでないという前提で思うのは、通報を受けて駆け付けたであろう警官が最初どこか及び腰な様子なのは何故?ということなんです。
ヤバめの男の近くには動画を撮り続けているもう1人の男がいてヤバ男に助け船を出したりもしている様子が見てとれます。
少なくとも国政選挙に立候補している人物が街頭演説を行おうとしている場所でややこし気な人物が揉め事を起こしていたら、まずは両者を引き離して様子を伺うんじゃないかなぁ・・・?
どうして公権力をバックにした警察官が毅然と対処しないのかと常に思うんですが、その理由も残念ながら実は分かっています。
2019年、札幌市で参院選の街頭演説中だった首相にヤジを飛ばした男女が北海道県警の警察官に排除されるという事象が起こりました。
男女は「違法に排除されたのは憲法が保障する表現の自由の侵害だ」として北海道に慰謝料など計660万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。
2022年3月25日、札幌地裁の廣瀬孝裁判長は「2人の表現の自由などが違法に侵害された」との理由で、北海道に計88万円の支払いを命じる判決を下しました。
判決文によると、原告男性はJR札幌駅前などで応援演説をしていた首相に対し「〇〇やめろ」とヤジを飛ばし、警察官に排除され、「増税反対」と叫んだ女性も移動させられ、その後も警察官に長時間つきまとわれたとされています。
北海道県警側の「警察官職務執行法に基づく適法な行為」という主張は認められない結果となりました。
"表現の自由"に関して判決文では次のように指摘しています。
民主主義社会を基礎づける重要な権利であり、公共的・政治的表現の自由は特に重要な憲法上の権利として尊重されるべきであり、原告らのヤジは公共的・政治的表現行為だと認める。
さらに、原告女性につきまとったとされる警察側の行為に関しては「移動・行動の自由や名誉権、プライバシーの侵害にあたる」と認定しています。
つまり、何かを行おうとしている対象人物を不用意に排除でもしようものなら「訴えられて敗訴」という結末が待ち受けているのではと考えても仕方ない?
そして、この判決が影響したと思われる動きが数多く発生しています。
2025年に行われた参議院選挙や今回の衆議院総選挙だけでなく、各地の地方選挙などでも立候補者が行う街頭演説の場でさかんに"ヤジ"を飛ばしたり大音量を鳴らし続けたりといった行為(自由な表現活動?)が頻繁に行われているのは明らかです。
こういう傾向って2028年に予定されている次の参議院議員選挙でも全国各地で見受けられることになるのでしょうか?
各種選挙における街頭演説は「公職選挙法」で定められている次のようなルールに則って行わなければなりません。
1.標旗を掲げる
2.選挙運動員などは腕章を着用した15名以下
3.配布ビラは一定以内の大きさに制限
4.朝8時~夜8時までの時間帯に限る
5.同時に1か所に限る
6.建物や公共交通機関等の中は不可
7.拡声器は候補者1人につき1セット(選管の表示必要)
8.証紙(シール)を貼ったビラのみ配布可
9.選挙カーには1台(選管の表示必要)
10.候補者個人名や顔写真入りの"のぼり旗"は不可
今回の総選挙では"歩きながら演説を行った"候補(流し遊説)が「5」に抵触しているのではとsnsで指摘されたケースもありました。
公職選挙法の第十三章「選挙運動」を見てみると、選挙に関してかなり細かな規定がなされていることが分かると思います。
とりあえず公職選挙法を全て読んでみましたが初めて知った事柄も少なからずありました。
※例えば衆議院議員選挙だと使用できる自動車は1台ですが、参議院(全国選出)なら3台可能となっていたりします。
この法律は1950年(昭和25年)に施行されたものだけど、2013年にはネット利用に関する改正、2015年には選挙権年齢の改正、2026年1月には「選挙ポスター」に関しての一部改正等と時代の変化に伴いいくつもの内容が改正されているんです。
総務省のHPには公職選挙法第225条にある「選挙妨害罪」に関する項目があり、そこにはこう書かれています。
有権者や候補者などへの暴行や威迫、集会や演説の妨害、文書図画の毀棄、候補者の職業や経歴などに関する虚偽事項の公表、偽名による通信なども処罰されます。
選挙違反を犯すと、罰金・禁固・懲役などの刑罰が科せられます。
それに加え、選挙権の停止などの措置もとられます。
確かに「選挙妨害」は4年以下の拘禁刑や100万円以下の罰金となっていますし、最高裁は1948年に「その目的意図の如何を問わず、事実上、演説することが不可能な状態に陥らしめることで成立する」と判示しています。
ところが上記のように2019年の札幌地裁判決が出されている反面、2024年には「つばさの党」代表らが衆院東京選挙区で他候補の演説を妨害した件では逮捕・起訴されているのです。
このあたりの整合性がよく分からないから混乱が生じているのだと思えてなりません。
2025年に新興野党からこの不整合点を指摘された際、当時の政府は「個別具体的な事実関係に即して判断される。『基準』は存在しない」と答弁しているのです。
え?そんなのありなんですか!?
"騒いだもの勝ち""傍若無人を貫ける方のやりたい放題"という世界線になりそうなのだけど、そのあたりって大丈夫なんですか!?
なぜこの問題をずっと考えているかと言えば、過去において日本では「暴力的排除事件」が多数発生した事実があるからなのです。
1960年 岸信介首相
首相官邸前で右翼活動家に刺され重傷
1960年 浅沼稲次郎社会党委員長
日比谷公会堂で右翼少年に刺され死亡
1963年 河野一郎建設相
自宅を右翼団体員が焼き討ち
1975年 三木武夫首相
日本武道館で顔面を殴られ負傷
1984年 宮沢喜一衆議院議員
東京都内のホテルで殴打され負傷
1989年 山口鶴男社会党書記長
大津市で右翼団体員に襲われ負傷
1990年 浜田幸一衆議院議員
暴力団員に襲われ負傷
1990年 丹羽兵助元労相
陸上自衛隊守山駐屯地で刺され死亡
1992年 金丸信自民党副総裁
栃木県足利市で右翼男性に襲われる
1994年 細川護熙前首相
新宿のホテルで右翼男性に銃撃される
1995年 国松孝次警察庁長官
荒川区の自宅マンション前で銃撃される
1995年 青島幸男東京都知事
小包が爆発
2002年 石井紘基衆議院議員
世田谷区の自宅前で右翼団体員に刺殺され死亡
2006年 加藤紘一自民党幹事長
山形県鶴岡市の事務所に右翼団体員が放火
2007年 伊藤一長長崎市長
暴力団幹部に銃撃され死亡
2022年 安倍晋三元首相
奈良市で銃撃され死亡
マスメディアは「応援者に引っ張られて手を怪我したぐらいで党首討論会を欠席するのは責任逃れの敵前逃亡だ!」と執拗に攻撃していましたが、その論法の延長線上に何があるのかを考える時、悲惨な結末が想起されるとしても誰がその懸念を笑い飛ばせるでしょう。
もう一度言っておきますが、私自身は特定政党や首相を始めとした特定政治家の支持者ではありませんのでそこはお間違えなきよう。
何かの公的選挙が行われる際に、少なくとも「演説を聞きに来た聴衆が演説内容を聞き取れない」事態が生じたならば最優先課題として改善されなければならない筈です。
この問題の解決に向けた何らかの手立てを突き進めようとする団体や勢力が出てきてくれることを秘かに願っています。
騒ぎ立てる側に外部からの膨大な勢力がさらに加わる可能性だってあるのかもしれませんし。
あ、今日の内容も例の如くあくまで「都市伝説」の一部なので気楽に読み飛ばしておいて下さいね

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by django32002
| 2026-02-09 16:49
| 映画
|
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