
〇公開 2024年4月
〇監督 石原貴洋
〇脚本 石原貴洋
〇音楽 中森信福
〇視聴時間 121分
〇出演
杉村(木原勝利)
元保険会社のエリート社員
パチンコ店社長
杉村優子(橘さり)
杉村の妻
垣内(大宮将司)
杉村の部下
大谷組組長(海道力也)
杉村の店にみかじめ料をせびりに来る極道
下村(藍海斗)
大谷組の組員
中島(パラゴンつよし)
杉村と知り合いのマル暴
水野(堀江祐未)
杉村の店の女性店員
杉村家の長女(川上茉緒)
杉村家の次女(岡祈里)
〇作品紹介
杉村は、優秀な営業マンだったが、倒産寸前だった父親のパチンコ店を引き継ぐ決意をする。
資金繰りの地獄の中、「俺はカジノ王になる」と豪語する杉村に呆れながらも愛情を注ぐ妻の優子と、杉村の右腕的存在となる垣内のおかげで、パチンコ店は復活を遂げ大会社へと成長していくのだった。
※「大阪カジノ」公式サイトより
〇雑感
人っちゅうのは夢見てナンボなんや!
監督は「大阪外道(2012)で"ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012"でグランプリを受賞した石原貴洋。
「大阪少女」(2020)や「RED CAPSULE」(2018)といった作品もあります。
あ、これらにも海道力也がヤバめの役で出ていましたね。
と言うか、本作品の中で杉村の信頼によって最後は社長になれた垣内を演じた大宮将司は石原監督の「大阪外道」に出演していますから、もはやこのあたりの俳優はチーム"石原組"と言ってもいいのかもしれません。
自らの夢を真っ直ぐに追いかけることで逆境から這い上がっていく杉村を演じたのは、石原貴洋監督の「コントロール・オブ・バイオレンス」(2015)で殺し屋を演じた木原勝利。
杉村のモデルとなったのはパチンコホールチェーン"BELLAGIO(ベラジオ)"の初代社長だった"林田祥来"という実在の人物です。
林田氏が大阪港区にベラジオ店をオープンしたのは2000年春のこと。
その後、次々と新たな店が開店し2009年に腹心の垣内氏が新社長に就任。以後、社内で自らを"キャップ"と称したのは本作品の通りですね。
ちなみに、"ベラジオ"のメインキャラクター"えがおん"は2017年に「ゆるキャラグランプリ」の企業部門で第2位を獲得していて、女優の橋本マナミもベラジオのイメージキャラクターです。
2021年に森川氏が新社長に就任し現在に至っているベラジオグループには現在「大阪19+兵庫1+東京1+海外(グアム)1」の店舗があります。
本作品は石原監督が伝説的な人物とも思える林田氏とたまたま出会ったことがきっかけで誕生したというエピソードもあるそうです。
30億の融資を求めた理由を銀行の頭取や支店長から"先生"と呼ばれるフィクサーに問われた時、杉村がずっと持ち続けてきた「自分の夢」を語るシーンは必見ですね。
最近の社会ではなんだか"夢を持ってるんだ!"などと軽々しく口走ってしまうと、少しヤバめな人物とすら捉えられかねない閉塞感があるのですが、特段の物欲を持つこともない杉村は家族とつつましやかに穏やかに暮らすことにこそ無上の幸せを感じる人物なのです。
彼の心の底にずっとあるのは「他人への感謝」の念なのではないでしょうか。
保健の営業経験を元に豊富な人脈を持つ杉村が仕事ではなによりも大事にしているのは"お客様ファースト"です。
そもそも毎日自分の店に通ってくれる(もしかするとそれほど多額のお金を投じないかもしれないとすら思える)常連客たちを日頃お世話になっているからという理由で赤字覚悟の1日旅行に連れて行こうとする杉村みたいな社長ってどれだけいるのでしょうか。
ラスト近くで明かされる常連客の家族のエピソードは、感謝をもとにした誠意は何らかのかたちで報われるということを示唆しているようにも感じられました。
本作品は杉村という人物を通して観る者にこれらこそが何より大切なのであると訴えているようです。
夢を持つこと
夢を語ること
その夢を支えようとする人や家族
"パチンコは単なるギャンブル"という突き放した見方ももちろん出来るけれど、人と場合によっては"パチンコは人々に夢を与える"とも言えるのだと思わされました次第です。
自分がパチンコとかスロットなんてやったことがないので微妙な点はよく分からないけれど、某国の資金源になっているヤバめのギャンブルと断罪するだけでは全てを語れないのかなとも考えてしまいました。
広くはない部屋に家族4人が寄り集まって1つのプレートで作った餃子を一緒に食べて楽しむシーンなんて、どれほど贅沢な時間かと羨ましくなった人も多いのではないでしょうか。
アマプラその他の配信サービスで視聴が可能となっているので、ぜひトライしてみて欲しい作品です。

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by django32002
| 2025-11-18 15:58
| 映画
|
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